銀河新年


◇ということで一月も六日になりました。
 いい年になるとよいですね。



◇きょう読んだ本


*『ハサミ男』 殊能将之
*『ザ・フェミニズム』 上野千鶴子/小倉千賀子



 去年から思うことなんだけど、あんまり自分のペースで本を
 読んでると、<世の中>で生きてるような気がしないというか、
 世間とずれるというか、そんな感じはしてまいりますな。
 とはいえ、今年は去年よりは「何か」しようかな、
 と漠然とは思っています。
 「ハサミ男」はちょっと前に買ってあったもの。
 「美濃牛」だったかを読んだんだけど、もうどんな話だったかも
 記憶の彼方・・・。殊能さんのホームページはたまーに見ます。
 「ハサミ男」は・・・貫井徳郎の『慟哭』とかバリンジャーの『歯と爪』とか
 基本的にはああいう話で、こちらに違和感が残るのはやっぱりこう、
 ぱっぱとセックスする女子高生というのを私が実感してないから
 でしょうなあ。
 そういうとこでもうお話の実感がかなり変わってくるのかも。
 矢沢あいの「NANA」の、コミックスまとめたやつもこの間はじめて
 読んだんだけど、
 あれもそういうキスの感覚がセックスまでいってるような感じで、
 それ以外は別マっぽいようなマンガに思えましたが、
 これは私が年だからかも。
 「ザ・フェミニズム」は全編対談本。
 刊行は2002年で、二本の対談は2001年のもの。
 「ザ」とかついていますけど、話はこの当時の上野・小倉の
 「友情」(というかなんというか)を一本の綱のようにして
 展開していて、大岡信谷川俊太郎の昔の対談本みたいですね。
 ただこう、「読んでるときの気持ちよさ」というのが、こちらには
 確かにあるわけで、「フェミニズム」とあえていわなくても、
 「お金の流れ方」とそれぞれの人生の関わり方と、
 ポジティブな意識、というんですかね、そういうものが
 感じられることは確かなようで。
 言い方が韜晦的かもわからないけれど、「どう生きるか」というのは、
 「どういうお金の流れの中に身を置くか」ということでもあって、
 (そのことを露骨に意識するか、限りなく内省的に意識するか、の
  差はあるでしょうけど)
 詩や歌にどのように関わるか、というのも、ほんとに結局そういう
 ことだろうな、と思うのですけどね。


◇なにはともあれ、今年は今年で新しい「希望」に、
 触れられることが、どこかでありますように。