集積と騒擾
◇枡野さんの文庫『ショートソング』がさっそく重版が
決定したそうで、それはなによりです。
ただ、ネットでの本の批評への反応というのは、
誰かがものすごく罵倒していて、
そんなに極悪なほどつまらないのだったら、
一度読んでみようと思って買って読んだら、
意外とおもしろかった、ぐらいのがいいんじゃないでしょうか。
なぜなら「腹が立たない」から。
◇個人的に、短歌定型の様相(またはそのサイクル)というのは、
*発生と蔓延
*浸透と拡散
*変質と解体
*接続と回収
*惑溺と陶酔
という風に展開するのではとか漠然と考えているのですが、
その先というのが見えてきたようで、それを
*集積と騒擾
と呼ぶのはどうかなあ、と思うのですが、どうも「騒擾」がふさわしくないような。
集積、というのは、砕け散らばった「伝統のカケラ」の集積ですな。
そこでは、ナイーブさとだらしのなさが
切り離せないようなところから発せられる声調を基本とした
定型の形相や、用意周到さと、古典的な人間像から演繹的に生成される誠実さ、の
複雑な融合体として形成される短歌観の投射として作られる短歌が
流通していくのだといいましょうか。
首と胴体が切り離されたら死んでしまうような三島由紀夫が、
首をもがれてもなかなか死なないオオカマキリ(の個体)より
偉いというのは古典的人間観で、だいたい似たようなもんじゃないかと、
斉藤斎藤なんか思ってるんじゃないのかなー。
そうでもないかな。
カマキリを飼ってるひとのページ↓
http://homepage3.nifty.com/mantis/
◇PS2のゲーム「ゼノサーガ」のエピソード3というのが出る前に、
宣伝のページで30分弱のネットラジオを毎週発売日までに
流していて、私はずっとダウンロードして聞いていたのだけれど、
発売されたら一ヶ月もたたないうちにサーバーから全部消えて
いたのでびっくりしました。
ゲームは買いましたがまだやっておりません。
若島正さんのサイトで、柴田元幸さんが買った本の「3%ぐらいしか
読んでない」というのはなるほどー、昔の消費税かい! とノリつっこみ
したくなりますが、ゲームなんかもやはり買ったものの
クリアしないひとが多くなってるんじゃないでしょうか。
数年前に買ったドラクエ7は、最初の洞窟でごちゃごちゃやってるとこから
ずっとやってません。新品で買ったんですけどね。
ゼノは1と2はおもしろかったんですがねー。
消えちゃったそのゲームの声優さんたちのラジオ番組は結構おもしろかったんですが。
あとこれも終わって消えちゃったけど、餅月あんこがやっていた
「餅月あんこの花ペンラジオ」というのもテンポがよくて
おもしろかったですね。
で、今日みつけたのが、80'sのJPOPとかを中心に曲を流してる、
「フォレストラジオ」というもの。
フォレスト・ラジオ↓
http://www.geocities.jp/net_radi/
掲示板の記述から見ると、この選曲・DJのひと、
私と同じ年生まれじゃないかなあ。
今日の選曲では、徳永英明のカバー「瞳はダイアモンド」と
SMOOTH ACEのカバー「もう恋なんかしない」が連続でかかったのが
これがなかなかで。
私はwinampの32kbpsで聞いてるんですが、音質はこれで充分です。
気が向いた方はクリックしてみてください。
◇今日の文体が妙にですます調なのは、
今日出来てるのをはじめてしった、
「三月書房」さんのblogを全部見て、半分ほどを
読んでいたからだと思います。
淡々として丁寧、上品だけど普通、物知りだけど世間話っぽいという
三月書房さんの文体というのはどこで獲得されたものなのでしょう。
本好きな人にはもうリンクするまでもないですが、一応。
あ、でも、私は今より歌集が少なくて、棚の本の版型が「眩暈がするほど」
揃っていた十年以上前の三月書房の方が好ましいです。
三月記(仮題)↓
http://3gatsu.seesaa.net/